ミャンマーで後進国医療支援をしているNPOジャパンハートは、昨年3・11以来宮城県石巻を拠点にして小児科の医療支援をしています。石巻は、津波被害で広大な平地がほとんど壊滅状態で、唯一残った石巻病院に患者が殺到していました。その援助にジャパンハートは仮設住宅で子供クリニックを開設しました。そして今年8月1年半経過して医療活動は一段落しました。

そこで次に行った支援は医療活動だけでなく心の支援です。そのための依頼があったので、ぷらっとほーむ書道教室の福田とその関係者で気仙沼にボランティアに行きました。元勤務校の音楽科の教員酒井あやのさん・田中恵子さんと校長中村誠氏の3人が音楽活動で支援、福田の大学時代の同級生高橋達郎氏・清水邦造氏と3人が書道活動で支援しました。

会場は気仙沼市立唐桑幼稚園です。但し唐桑幼稚園は津波で流されてしまったので、高台で被害を免れた唐桑小学校に間借りしていました。夏休みでしたが、園児と小学校低学年の子供たちは親が復興の仕事に出ているので、休み中も幼稚園で毎日活動していました。

まず午前中に音楽の先生方が声楽とピアノのコンサート、フルートの演奏と体験、午後からは書道の実践活動をしました。音楽も書道もプロの集団ですから、子供だけでなく見学の先生や父兄も感激してくださいました。

書道は高橋氏と福田で実演揮毫、清水氏は東京都の教員研修の講師をしているので初心者に楽しく筆使いを指導しました。筆使いの難しさは筆の穂先の回転です。その練習のために半紙に渦巻きを書きました。文字ではないので、幼児から大人まで楽しんで筆使いの練習ができました。後半は、大人と小学生が半紙の作品を書きました。幼児から大人まで楽しんで体験できたので、とても喜ばれました。

2日目は仮設や公民館で体験書道教室を開催して、思った以上に人が集まりました。私が担当した公民館では写経の実践をしました。事前にお寺で写経用紙の寄付を戴いていたので、みなさん思う存分心を込めて「般若心経」を完成しました。その後は、ミャンマーのシャンペーパー(約50センチ四方)にみなさんの希望の文字を私が書いて差し上げました。「絆」・「愛」・「心」・・・などです。

一方清水邦造氏は仮設の集会場で、津波の体験談を伺いながら半紙作品を書いたそうです。中には津波から半年後に瓦礫の中から発見されたご主人様のすずりを使っていらした方があったそうです。清水氏は人の話を引き出すことが上手で、津波体験の話に涙していたとジャパンハートの看護師さんが報告してくれました。

 

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